新月伐採②2013年05月13日
新月伐採のお話を約3か月前しました。が、そのあとはブログの更新をサボリ現在に至っております。
白金材木店のブログを楽しみにしてくださっている方には本当に申し訳ありません。ごめんなさい^^;
私は元気にお仕事やプライベートを満喫しております^^;
さて、本題の新月伐採ですが、現在の伐採方法としては逆行しているといって過言ではありません。
わざわざ下弦から新月になる2週間の間にだけ伐採するわけですから。と言っても伐採シーズン中は毎日伐採していますから、作業をその時期だけ特別どうこうするわけではありません。
ただ、新月伐採を行った木だけはマーキングします。伐採した日を丸太の小口にスプレーではっきりとわかるように。
そうして新月伐採ではない木と選別し、大事に保管されます。といっても切ったまましばらく(葉がらし乾燥)を行いますから、山に放置されたままになります。
余談ですが、現在の伐採方法の主流は切った木をすぐに製材所へ運び込み製品へ加工します。それからすぐに乾燥窯へ放り入れます。この乾燥窯は強制的に乾燥させますからすぐに乾燥した木(柱や梁)が出来上がります。しかしここに問題があるのです。
強制的に乾燥させられた木はスカスカになって窯から出てきます。急激な乾燥により、水分と一緒に栄養分(油分)も出て行ってしまうのです。油分のない木は死んだと同じですからもう動きません。
調湿機能も粘りもなにもかもありません、ということは呼吸していない木ですから死んでます。
ですから、建てた後も死んだ柱や梁は動きません。虫も寄り付きません。
クレーム産業と言われる住宅業界にとってはこの死んだ木は好都合なのかもしれませんね。なぜなら、生きた柱や梁は動くので壁や天井も動かすことがあるからです。クロスのひび割れや建具の不具合などもこの生きた木たちの仕業なのです。
現在は機械乾燥窯→工場での刻み加工→上棟式→完成。
昔は自然乾燥→棟梁の手刻み→上棟式→完成。
簡単に書けばこんな感じですが、上棟式までの工程で現在の住宅にとってとても大きな物を失っているように思います。
これは工期・コスト・・・クレーム・売上などなどを考えた結果なのかもしれませんね。
ただ、生きた住まいは心地いい空間を提供してくれます。美味しい空気が部屋の中に充満します。
粘りがあり、とてもいい香りがします。
木は生きてますし、家も生きてます。もちろん住まい手の方には健康と元気を与える家でなくてはありませんね。
あら?新月伐採のことを書くつもりが、またまた脱線してしまいました(*_*;
申し訳ありませんが、今回も中途半端にこの辺で終わりたいと思います。
次回はもっと早く更新頑張りますので、どうかよろしくお願いいたします。